認定登録品種ガイド
トレニア「Kauai Burgundy・カウアイバーガンディ」
ジャパンフラワーセレクション2011-2012 受賞品種
- 受賞年 2011-2012
- 部門名 ガーデニング部門(苗物部門)
- 品目名 トレニア
- 品種名 Kauai Burgundy・カウアイバーガンディ
- 学名 Torenia founieri
- JFコード JF01356
- 賞名 ベスト・フラワー(優秀賞)、グッドパフォーマンス特別賞
- 出品者 Ball Horticultural Company
- 育成者 Rolo Solano
- 育成者権者 Ball Horticultural Company
- 販売開始時期(年月) (種苗)2011年5月頃~ (商品)2011年8月頃~
- 市場流通時期 8月~9月頃まで
- 主な販売・流通地域 全国
審査講評
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梅雨の時期から夏場にかけての高多湿の環境に強く、プランターや花壇で花期を長く楽しむことができる。直射日光のもとでも色褪せしにくく、安定した花色が見られた。株張りは特に手を加えなくても株元からも良く分枝するため、全体がバランスよく調和的に育ち、特に最盛期のボリューム感は見事であった。
連続開花性、耐雨性、耐暑性、耐病性に優れ、一般の家庭でも手軽に育てやすく、店頭でも安心して推奨できる。総合的に優れている品種としてベスト・フラワー(優秀賞)を受賞するとともに、優れたパフォーマンスから、グッドパフォーマンス特別賞を同時受賞した。
花の特徴
- 1. コンパクトで分枝よい新シリーズ。品種間の早晩が短く、よく咲きそろいます。ポイントは安定した花色。花壇定植後も安定した発色のよさが維持されます。
- 2. 育種の着想として、株を矮性化するのではなく分枝を充実させることを重視。地際分枝を充実させることで、株の主軸だけが伸長するのではなく、全体がバランスよく調和的に育つことで、自然なコンパクトさを実現。また夏花壇で耐え得るトレニアをめざし、強く褪色しにくい花弁を有する。
- 3. 過度の栄養生長を避けるため、アンモニア態ではなく硝酸態窒素を使用する。トレニアは、矮化剤(とくにBナインなど)によって花色に影響がでる品種が多く、カウアイ・シリーズに関しても同様の傾向が予測される。矮化剤を用いる場合は、必要最小限とする。
推奨ポイント
- (消費者)高温、多湿の環境に強い植物。梅雨の時期から夏場にかけて、プランターや花壇で花期を長く楽しむことができます。従来のトレニアと比べて、直射日光のもとでも色褪せにしくく、安定した花色を期待できます。
- (生産者)分枝がよく伸びにくい性質によって、生長制御のための作業を軽減することが可能。カウアイ・シリーズは、各品種において個体差が少なないため、生産ロスが少なく量産管理も容易です。
- (小売店)分枝のよさとコンパクトな草姿は、店舗納品後も有利な特長です。納品後、温度、湿度とも高い条件が続いても従来のトレニアよりも節間が伸張せず、安定した草姿が店頭で長く維持されます。