品種の多さは世界一。
日本で商業的に生産・販売されている花や緑は2,000品目40,000品種といわれています。そのうち、毎年、2,000~3,000品種もの新品種が日本の花の市場に登場しており、その数は世界一を誇ります。育種家や種苗メーカーなどが丹精込めて創った新品種の花は、作り手の心と技術そのものが反映されて世に出ているのです。
世界で育成されるトルコギキョウのうち、約8割が日本で育成されたものです。写真は、フロリアード2012の日本国政府出展の様子。
品種の多さは世界一。
日本で商業的に生産・販売されている花や緑は2,000品目40,000品種といわれています。そのうち、毎年、2,000~3,000品種もの新品種が日本の花の市場に登場しており、その数は世界一を誇ります。育種家や種苗メーカーなどが丹精込めて創った新品種の花は、作り手の心と技術そのものが反映されて世に出ているのです。
江戸時代に日本を訪れたヨーロッパ人が驚いたのは、植物相が豊かなこと。オランダ商館医・シーボルトは「ここには未知なる植物が眠っている」 「温帯圏に位置する日本の植物は、ヨーロッパの戸外でも栽培できるだろう。園芸家にとっても垂涎の的になるに違いない」と日本の植物に目をつけました。ヨーロッパの園芸に大革命をもたらしたカノコユリ、ヤマユリ、アジサイ、マキ、ギボウシ、ツバキなど、日本の原種の花で、西欧で人気を博して里帰りしたものも多いのです。もともと日本人の自然観は、花鳥風月への想いを寄せ、四季に咲く花に対する感性が非常に優れています。日本人の遺伝子には花色や形の新規性に対する感性や、新品種を見分ける審美眼が備わっていると言えます。
消費者にいい新品種を。
日本で、これだけの新品種が流通しているのにもかかわらず、消費者にはなかなかその情報が届いていません。消費者の「どれが新品種か分からない。」「いい品種を教えてくれれば、買いやすいのに。」という声に応えて、花の業界が推薦できるのが『いい花の新基準。』がキーワードのジャパンフラワーセレクション入賞品種です。ジャパンフラワーセレクションでは、新しい品種の中から、日本人の感性に訴える優れた品種をコンテスト形式で選び、花の美しさに加えて「育てやすさ」「購入しやすさ」「飾りやすさ」なども評価していい花を推薦します。
審査対象となる品種は、以下の3条件すべてに該当する品種です。
①新たに育種開発された品種で未販売もしくは販売開始後概ね5年間以内のものであること。日本花き取引コード(JFコード:品種)に登録または、受賞時にJFコード申請可能なものであること。
②日本における商業的な生産・流通・販売が期待されるもの。
③種苗法や遺伝子組み換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律等の法令違反を犯していない品種であること。
※上記を満たしていれば農林水産省の種苗登録が行われていない品種でも出品が可能です。
審査会における審査員団は、中央審査委員会によって、編成・派遣され、1グループに中央審査委員会の委員が1名加わり、5名以上の構成とします。
審査員団は、花き業界を代表する学識経験者、農業試験場の研究員、フラワーデザイナー、花の市場・仲卸・販売店の方などで構成され、専門的な視点で公正に審査を行います。 各審査会ごとに構成されます。
実際の審査は、各部門の部門長を入れて5名以上の審査団で審査が行われています。
中央審査委員会 委員長
安藤敏夫 Toshio Ando
千葉大学名誉教授
委員:切花部門 部門長
宍戸 純 Jun Shishido
(株)大田花き
営業本部第一グループリーダー
委員:鉢物部門 部門長
平田 隆明 Takaaki Hirata
(株)フラワーオークションジャパン取締役
委員:ガーデニング部門 部門長
山本岳史 Takeshi Yamamoto
(株)豊明花き 企画本部外商部次長